実力派としてズート・シムスと並んで比較されることが多いテナーサックス奏者アル・コーンの代表作といえるアルバムでかつて幻の名盤読本にも掲載されていたものです。この2人の音色や演奏には微妙な違いがありますがズートのノリの良いスイング感に比べてバラード曲などコーンの方がやや繊細なリリシズムを感じます。ここでは曲目のバランスも良くコーンの実力が遺憾なく発揮されています。サイドメンはハンク・ジョーンズ(p)、ミルト・ヒントン(b)、オシー・ジョンソン(ds)にフランク・レハク(tb)と名手揃い。中でもスタンダード名曲Softly as in a morning sunriseやバラード曲The Things I Loveでの味わい深いコーンの吹奏に聴き入ります。このレーベル DawnはSeecoの傍系レーベルで通好みのアルバムを多く残していることでも知られています(カンパニースリーブ参照)US Original Dawn DLP-1110 mono DG 貼りコーティングジャケットは多少経年劣化があり背割れ、黄ばみ、シミがあります。盤はどっしりとした重量感があり盤面に目立つ擦り傷はありませんが小さくトレースノイズ、チリパチノイズが入ります。モノラルの音圧が高くあまり気にならないレベルだと思いますが少しでも気にする方はご遠慮ください。何度か再発も出ていますがオリジナルやそれに近いものは中々見つからない希少なレコードです。嬉しい当時のカンパニースリーブ付きです。